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今から備えておきたい短時間労働者の社会保険の適用拡大への対応策

短時間労働者に社会保険が適用される従業員規模常時500人超の事業所を「特定適用事業所」といいますが、今回の法改正で、この特定適用事業所の規模が令和4(2022)年10月から常時100人超、令和6年10月から常時50人超と段階的に拡大されることになりました。企業の取るべき対応策としては、①所定労働時間を短縮するなどして適用を回避する方法と、②適用拡大に伴い対象者の所定労働時間を延長するなどして適用を拡大する方法の二つを軸に短時間労働者の希望を聞きながら実施していくことになります。

所定労働時間を短縮することは、短時間労働者の労働条件を変更することになるので、問題点があります。

短時間労働者の賃金は一般的に時給、日給制によって支払われるケースが多いので、所定労働時間を短縮することは、すなわち労働者の賃金が減ることになります。また、月収以外で問題になるのが、所定労働時間を20時間未満に短縮すれば、雇用保険に加入できないことです。労働者にとって雇用保険は失業時の重要な所得保証であり、セーフティネットです。また育児休業や介護休業を取得する場合でも雇用保険を脱退してしまうと雇用継続給付が受給できなくなる。

そこで労働条件を変更する際のポイントとなるのが、一般的に短時間労働者の労働条件は個別の労働契約によって定められているため、労働条件を変更するには短時間労働者の合意が必要というところです。ただ合意といっても実際は現状の労働時間を延長して社会保険に加入するか、短縮して加入しないか、短時間労働者に選択させることになります。しかし短時間労働者が社会保険加入を希望しないからといってデメリットをきちんと説明せずに安易に労働契約を変更することが内容にしなければならない。前述のとおり週所定労働時間が20時間未満となれば賃金はもちろんのこと将来の年金、退職時、けが及び出産育児や介護時の所得保証が受けられなくなる。したがってトラブルを避けるためにも短時間労働者に対する不利益内容について十分説明したうえで後日のためきちんと同意書を交わしておくことが重要です。

ところで短時間労働者の所定労働時間を短縮した場合その短縮した分の穴埋めが必要になりますが、シフト制によって労働時間を管理している企業では所定労働時間を短縮した分だけ細切れの労働になります。そのためシフト交代の際に重複する時間もそれだけ多く発生し今まで以上にシフト作成や管理が複雑になると思われます。

次に、いわゆる適用拡大策ですが、こちらも短時間労働者に選択させたうえで合意をとって進めることになりますが、社会保険が適用されれば社会保険料の問題だけでなく、例えば配偶者(第2号被保険者)の給与において家族手当等が支給されている場合は社会保険加入により配偶者の家族手当が支給されなくなる可能性があるため社会保険の加入を選択させる際には加入に伴うデメリットも説明すべきです。

また、社会保険を適用する者の労働時間を延長する一方で、労働者数をできる限り抑制するために一定数の労働者を退職させる場合は注意が必要です。(岡本)

 

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