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新ガイドラインをふまえた、フリーランスに発注する場合の実務対応

 フリーランスに対して業務を発注する場合で、業務請負契約の形式で発注を行う場合には、労働者として扱う意図がないことが通常であると思われますが、その就労実態に照らして客観的にみて労働者であると判断された場合には、労働基準法の適用がなされます。

 フリーランスガイドラインによって判断基準が明確にされた労働者性、特に労働基準法上の労働者性との関係では、業務指示の諾否の自由、業務遂行の指示、時間・場所の拘束性が判断のスタートとなり、重要となります。

 例えば、契約によって定められていないような業務についても強制的に指示を行うような場合には、労働者性が肯定される方向に傾きます。そのため、社内の業務のうち、フリーランスに発注する業務を明確に切り出し、契約内容に落し込んでおくことが重要になります。この点、職務無限定の労働契約の慣行がある日本企業においては、個人に発注する際に、この業務の切り出しが明確に行われていないという傾向があるとされており、この点は意識的に注意する必要があります。

 また、業務遂行について、詳細な指示を行い、フリーランスに裁量を与えないような場合にも、労働者性を肯定する方向に傾くため、発注したフリーランスには、業務遂行の裁量を与えることが重要です。この点に関しても、発注の段階で、当該フリーランスに業務遂行の裁量を委ねることができるかという観点から、しっかりと相手方の選別を行うことが重要と言えます。

 副業・兼業人材の受け入れについては、雇用契約による場合には、労働時間の通算が必要となるため、業務委託契約を結ぶ企業も多いのではないかと推測されます。フリーランスガイドラインは、「フリーランス」に該当する限り適用され、他社で雇用されているかどうかは関係ありません。
 あまり意識されていないところかと思われますが、フリーランスガイドラインは、業務委託による副業・兼業人材を受け入れる企業にとっても注意が必要です。仮に、実態として労働基準法上の労働者であるとされると、労働時間の通算を前提として、割増賃金支払い等の負担が発生するリスクがあります。

 令和3年4月1日から施行された改正高年齢雇用安定法では、「高年齢者就業確保措置」として、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入等の「雇用によらない措置」が新設されました。
 創業支援等措置をとる場合には、業務委託契約として業務を発注することとなりますが、その場合であっても、「業務の委託を行う事業主が指揮監督を行わず、業務依頼や業務従事の指示等に対する高年齢者の諾否の自由を拘束しない等、労働者性が認められるような働き方とならないよう留意すること」とされています。
 創業支援等措置の対象となる者は、かつては当該会社の社員として雇用されていた者であることから、雇用されていた時と業務や働き方が連続的になりがちですが、この点は、「雇用時における業務と、内容及び働き方が同様の業務を創業支援等措置と称して行わせることは、法の趣旨に反するものであること」とされており、両者を区別することが重要となります。(岡本)

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