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社労士ブログ

コンビニの老化

2019.02.23 Saturday
 日本に上陸して50年。今、コンビニは岐路に立っています。
 昨年の全国でのコンビニ既存店での売上高は9兆7000億円で、前年を0.6%上回り2年ぶりにプラスになりました。しかし、客数は3年連続で前年を下回っています。 ネット通販や食品への扱いを広げるドラッグストア、外食配達サービスなどあらゆる業態が参入し、コンビニにとっては試練の時代に突入しています。
 深刻なのが客の高齢化です。来店客に占める60歳以上の比率は約2割で、これは、国内総人口に占める60代以上の比率の伸びを大きく上回ります。各社は、牛乳や納豆などスーパーで扱う食品を充実させたり、塩分抑え目の商品を投入したりと高齢者の取り組みに躍起です。ただ、そうすると今度は、副作用として若者のコンビニ離れが進んでくる。これに対してコンビニも、ドン・キホーテ流の売り場にしたり、スマホで弁当を注文し店舗で受け取るなどのサービスで若者をつなぎとめようと、巻き返しも活発です。スマホ決済を導入し、利用客の購買データを収集し、購買履歴に合わせた商品を提案することも始めています。
 1970年代に誕生したコンビニは、スーパーや銀行など様々な業態の顧客を取り込んで成長してきました。今度はそれの意趣返しではないでしょうが、経営環境が厳しさを増すなか、客層、顧客開拓の手法、ビジネスモデル・・これらの「老い」の刷新なくして次の成長シナリオは描けません。(岡本)
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人生100年時代

2019.02.09 Saturday
 日本の形を今、端的に表すのは「100」という数字です。一つ目は出生数。3年連続で減り続けて「100万人」を切り、今は92万人です。二つ目は国家予算の規模で、こちらは毎年増え続けて、とうとう「100兆円」を超え101兆。毎年の税収は60兆円ですから差額は借金ということになります。そして三つめが、平均寿命で、毎年伸び続けて今、男性81歳、女性87歳です。人の一生が100年なる。「人生100年時代」の100です。平均寿命は終戦後、男性50歳、女性54歳でした。今100歳以上の人は約7万人。今後ますます増え続けることは間違いありません。
 これにつれて社会のあり方も変わっています。これまで終身雇用や国民皆保険という日本型の経済モデルがよく機能してきました。しかし、終身雇用の慣行は崩れ、転職も当たり前で、さまざまな働き方ができる時代です。人生設計が一直線のレール型から、多様な働き方がある網状のネット型に変わっています。こうした中、一定のレールに沿った社会保障のあり方は、すでに財政的に維持できないばかりか、今の生き方とのズレも生じています。
 子育て世代の負担を減らし、現役世代を増やすことにより社会全体の生産性を高め、人口が減っても持続可能な社会保障をつくっていかなければなりません。人生100年では年金の受給開始年齢も一つのカギです。65歳から5年遅らせて70歳で年金をもらい始めると42%もアップします。こうしたことも「ねんきん定期便」でわかりやすく表示する必要があります。
 人生100年というキーワードは、日本が世界に売れる商品になるのではないでしょうか。(岡本)
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毎月勤労統計

2019.01.12 Saturday
 厚生労働省が公表する毎月勤労統計の調査が不適切だった問題の影響が広がっています。
 毎月勤労統計調査は、対象となる事業所について500人以上は全て調べることになっています。今回、不適切な調査が発覚した舞台は東京。1400カ所を調べなければならないところを500カ所程度しか調べていなかった。従業員の多い大企業は中小と比べると賃金が高い。04年からはこうした大企業1千社近くが調査から抜け落ちていたかっこうです。
 雇用保険や労災保険は、毎月勤労統計の平均給与額の変化が給付に反映される仕組みです。シニアの賃金減少を補うための高年齢者雇用継続給付や育児休業・介護休業の給付、労災保険の傷病年金、遺族年金、さらには事業主向けの雇用調整助成金など幅広い給付に影響が生じています。
 厚労書は04年までさかのぼって過少給付の対象者に不足分を支払うとしています。試算によると育児・介護休業を含む雇用保険の場合で、追加給付の一人当たり平均額は約1400円。総額は280億円となる見込みです。しかし、のべ1970万人に上るだけに、この追加給付をいつ終えることができるか全く見通せない状態です。
 大きな事業所は東京に集中しており全数調査しなくても制度は確保できる―。という内容の手引きが担当部署にあったことも明らかになり、本来の全数調査でなく抽出で調べることを容認する内容のマニュアルです。厚労省のずさんな対応がまた明らかになりました。

 新年、明けましておめでとうございます。今年も各企業様の人事・労務のサポートに精一杯取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。(岡本)
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働き方改革

2018.12.27 Thursday
 この6月に成立した働き方改革法には3つの柱があります。〇超隼間の上限規制同一労働同一賃金C時間給制度―です。キーワードは「成長と分配の好循環」。
 中でも国会審議で最大の焦点になったのは、労働時間と賃金を切り離す脱時間給制度です。現行法では働いた時間に基づいて労働者の賃金が決まります。これは、戦後すぐに制定された労働基準法が工場法の流れをくんでおり、労働時間が仕事の成果に結びつく工場労働者を想定しているからです。今、ITの普及など業務の高度化に伴い、時間だけで評価できない仕事が増えています。政府はこの脱時間給制度を「柔軟な働き方の実現」と強調、対する野党は「長時間労働を助長し、定額働かせたい放題」と猛反発。
 ところが成立した制度の要件は、というと、金融商品の開発、金融のディーリング、アナリスト、コンサルタント、研究開発の5業務に限られ、年収要件は賞与を除いて1075万円以上。企業側は出勤期間など業務上の具体的な指示はできない。これには大企業でも「対象者は数人。制度導入予定はない」。政府の主張も野党の懸念いずれも現実にあてはまりそうもありません。
 また、あらかじめ決めた時間を働いたとみなす「裁量労働制」の対象業務の拡大。データの誤りなど厚労省の不手際で、そもそも働き方改革法からの削除を余儀なくされました。
 日本の労働生産性は1時間あたり47.5ドルでアメリカの7割弱。先進7か国では最下位です。労働法制の議論はどうしても労働者保護に重きを置くので、どうすれば生産性が高まるのかの議論は深まりません。その結果、新たな制度は何のために導入するのか、その効果に中途半端な印象が残ります。
 多様な働き方に合わせた今回の労働規制の見直し。生産性の向上を狙う改革法の実現は、一歩前進ですが、積み残された課題は多くあります。

 今年も一年、大変お世話になりました。来年も所員一同、企業様の生産性の向上に人事・労務サイドから精一杯サポートしてまいります。どうぞよろしくお願いします。(岡本)
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激励

2018.12.14 Friday
 日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会は、九州場所を途中休場した稀勢の里に審議委員会の内規にある「激励」を決議しました。「激励」は、休業の多い場合や横綱として体面を汚す場合、非常に不成績でありその位に堪えないと認めた場合になどに適応されます。
 稀勢の里は、8場所連続休場明けの秋場所で10番勝ちましたが、この九州場所は1番も勝てず5日目から休場。ファンの失望も大きく、再起に期待する激励を決議したうえで来年1月に出場できない場合は、より重い「引退勧告」の決議も行うことも示唆しています。
 これは、一般の企業の懲戒処分でいうところの「退職勧奨」の手前ですから、「出勤停止」か「降職」あたりでしょうか。
 これまで温情的な見方が多かったのは、負傷した際の状況に同情すべき点が多かったから。新横綱の昨年春場所、大けがを負ったにもかかわらず強行出場し賜杯を手にしたドラマがあったうえ、唯一日本人横綱であればこそ寛容な見方が支配的でした。
 ところが、今場所、賜杯争いのトップを走ることが期待された中、精彩を欠いた相撲ばかりで4連敗。休場の理由である右ひざの負傷もちょっと疑問。貴景勝など若手の台頭に、稀勢の里の復活を待たなくても、という声もあります。今回は一転して最後通告ともいえる厳しい決議を受けた稀勢の里。もはや退路を断たれた格好です。(岡本)
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パワハラ防止

2018.11.21 Wednesday
 厚労省は、職場でのパワハラの防止措置を企業に義務付けるため法整備する方針を示しました。パワハラに関与した社員の処分を就業規則に規定するといった措置を企業に求めます。2019年の国会へ関連法案を提出します。
 同じハラスメントでもセクハラは男女雇用期間均等法、マタハラ(マタニティーハラスメント)は育児・介護休業法などで、企業に相談窓口の設置などの防止措置が課されていますが、パワハラには法律による規制がなく、企業の自主的な努力に任されていました。背景にはパワハらを含めた「いじめ・嫌がらせ」に関する労働局への相談係数が17年度に7万件を超え増加の一途をたどっていることが挙げられます。
 企業側は、「指導との線引きが難しい」とパワハラの法規制に反対してきましたが、厚労省は実効性を持たせるには強制力が必要と判断した格好です。
 パワハラの定義は、〕ケ枦な関係に基づく業務上の範囲を超えて身体的・精神的な苦痛を与える―の3つを満たすものとしました。これまで、法律を整備するか法的強制力を持たない指針(ガイドライン)で対応するか、労使間でなかなか決まらなかったものが、厚労書が法整備の方針を示したことにより、パワハラ防止の議論は一歩進みました。
 上司がパワハラを見て見ぬふりをしたこと自体、適切な措置をとらなかったとして問題視されることもあり、企業には今後、パワハラ防止に向けての周知・啓発、研修が急がれます。(岡本)
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夢よふたたび

2018.11.10 Saturday
 日本政府が大阪誘致を目指す2025年万博の開催地が、この23日にパリで開かれる博覧会国際事務局(BIE)の総会で、加盟170ヶ国が投票して決定されます。選ばれれば55年ぶりの大阪万博となります。
 政府の計画では、25年5〜11月、人工島「夢洲(ゆめしま)」を会場に、「テーマはいのち輝く未来社会のデザイン」。166の国や企業の参加と、世界中から2800万人の入場者を見込み、経済効果は1.9兆円。20年に開かれる東京五輪後の日本経済のカンフル剤に、と期待が集まります。
 25年万博には、ロシア(エカテリンブルク)とアゼルバイジャン(バクー)も立候補しています。ロシア・エカテリンブルクは今夏にサッカー・ワールドカップ、アゼルバイジャン・バクーは9月に柔道の世界選手権をそれぞれ開催した実績をアピ−ル。両国からガスや石油などを輸入する国が多い欧州では、外交戦略から態度を表明していない国が多いといいます。一方、大阪は、「健康・医療の研究者がそろい、中小企業の技術力も高い」とPRするものの、9月の台風で関空が機能不全となったことが誘致活動に影響している。
 千里丘陵にそびえ立つ70年大阪万博のシンボル「太陽の塔」。70年の大阪万博では、塔の周りに各国のパビリオンが並び、半年の期間中6400万人が訪問。2010年の上海万博に抜かれるまで史上最多の入場者数を誇りました。
 誘致争いが最終盤を迎えても、態度未定の国が多く関係者に楽観ムードはありません。さて、「夢よふたたび」となるか。(岡本)

 
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定年70歳

2018.11.09 Friday
 安倍さんは、「人生100年時代」を踏まえ、企業の雇用継続年齢を65歳から70歳に引き上げる方針を表明しました。働く高齢者を増やすことで人手不足を解消し、年金制度の安定を図ることが目的です。また65歳になっている年金の支給開始年齢を引き下げず、年金をもらい始める年齢を高齢者が自分で選択できる範囲を広げることも検討します。
 現在、高年齢者雇用安定法は企業に対し、65歳までの定年引上げ∈童柩僂覆65歳までの継続雇用D蠻制の廃止―のいずれかを義務付けています。企業は、定年延長や定年制廃止は人件費増につながるため、継続雇用制度を選ぶのが大半です。
 しかし、今の継続雇用制度では60歳定年後の再雇用で給与が減額になる企業が多く、同じ仕事を続けているのに給与が下がると、働き続けるより引退を選ぶ人も少なくありません。一方、企業に一律で70歳までの雇用確保を義務付けることは、コスト負担の増加を嫌う経済界からの反発は強い。高齢になるほど健康状態の個人差も広がり仕事の能力差も大きくなるためです。
 人手不足が深刻化する中、高齢者の就業率は既に急速に高まっていますが、今のところ短時間・低賃金労働が中心のため、高齢者の能力をより生かす仕組みが求められています。今後、70歳への定年の引き上げといった安易な選択が懸念されます。(岡本)
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年休5日の時季指定義務

2018.10.13 Saturday
 6月に可決・成立した働き方改革関連法が、来年4月より順次施行されます。今回の改正により、会社は、年間10日以上の年休が付与される従業員に対し、5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととされました。特に中小企業に対する猶予期間は設けられておらず、どの会社においても対応を急がなければならない。
 計画年休制度で、既に5日以上の年休を付与している場合や、従業員各自が毎年確実に5日以上年休を取得している場合には、さらに追加して5日分を消化させる必要はありません。もっとも、従業員各自が、年5日以上の年休を取得するか否かは、不確実なことから、会社としては、確実に5日を消化させる仕組みを作ることが求められます。
 この計画年休制度とは、労使協定を締結することによって、各従業員の年休のうち5日を超える部分について、あらかじめ日にちを決めて付与する制度。この方法であれば、年間5日の消化義務について個別に管理をしなくても、一律に漏れなく5日の年休を消化できるため、管理の手間は省けますし、会社としてもできるだけ閑散期などに年休日をあらかじめ計画的に付与することで業務への影響を少なくするという利点があります。
 会社の実情によりますが、各自の年休消化率が非常に高い会社や規模が小さい会社であれば、個別の従業員に絞って、年間5日の年休消化となるように時季を指定していく方が柔軟な対応が可能です。逆に、年休消化率が低い場合や規模の大きい会社の場合は、漏れがないように計画年休制度の方がなじみやすいと思います。(岡本)
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築地市場

2018.10.06 Saturday
 83年の歴史を持つ東京の築地市場が閉場します。食の中核市場は、この11日に開く豊洲市場へと引き継がれることになります。
 築地市場は、1935年(昭和10年)に開場。全国からえりすぐりの生鮮食品を集め、水産で1日1500トン規模の取扱量は国内最大級。「築地ブランド」は世界が注目し外国人観光客にも人気でした。
 一方で老朽化や物流の増加に対応できず、2001年に移転が決まってから17年。工場跡地だったため土壌汚染対策が欠かせず、大規模な対策工事を施し、開場まで3ヶ月に迫った16年8月、突然の開場延期。築地残留か豊洲移転かの議論も過熱しましたが、結局、追加対策を実施したうえでのこの度の閉場、移転です。
 片や、市場に寄り添うように発展した築地場外市場は、現在の場所に残って営業を続けます。生鮮・加工食品や飲食店など数百の商店が並ぶ場外市場は、今、多くの観光客が訪れる人気スポットになっています。変わりゆく築地で変わらぬ魅力を維持するにはそれなりの工夫が必要です。「築地ブランド」を引き継ぎ、賑わいを保てるか。築地は大きな転換点を迎えています。(岡本)
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